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「アピアランス・サージャリー(見た目を支える形成外科)の大切な役割」
私たち形成外科では、病気やけがを治すだけでなく、「見た目」と「機能」の両方を大切にしながら治療を行っています。顔や手など人から見える部分はもちろん、衣服で隠れる部分であっても、見た目の状態は患者さんの生活や気持ちに大きな影響を与えます。形成外科医は、体の機能を回復させることと同じように、見た目を整えることも大切な治療の一つと考えています。
世界保健機関(WHO)は、「健康」とは単に病気がない状態ではなく、身体的・精神的・社会的に満たされた状態であると定義しています。これを「ウェルビーイング(Well-being)」と呼びます。
ウェルビーイングには、主に次の3つの要素があります。
- *身体的な健康:病気や痛みが少なく、元気に生活できること
- *精神的な健康:安心感や自信を持ち、自分らしく生活できること
- *社会的な健康:家族や友人、職場などで良い人間関係を築き、社会とのつながりを感じられること
形成外科の治療によって見た目や機能が改善されることは、これら3つの健康を支え、患者さんのウェルビーイングの向上につながります。
しかし、日本では「見た目」に関する悩みや苦痛が、十分に理解されているとは言えません。生まれつきの特徴、病気やけがのあと、手術による傷あとなどによる悩みは、患者さんの日常生活や気持ちに大きな影響を与えることがあります。
「人の視線が気になって外出を控えるようになった」
「傷あとを見るたびにつらい気持ちになる」
「仕事や学校で自信が持てない」
「治療は終わったのに、以前の自分に戻れた気がしない」
こうした悩みは決して特別なものではありません。そして、見た目に関する悩みは決してわがままやぜいたくではありません。患者さんが前向きに生活し、自分らしく過ごすための大切な問題です。
私たちは、患者さんの「治したい」という思いだけでなく、「自信を取り戻したい」「人前で自然に笑いたい」「これまで通りの生活を送りたい」という気持ちにも寄り添いたいと考えています。
こうした考え方を広く社会に伝えるため、日本形成外科学会では「アピアランス・サージャリー」という概念を提唱しました。
アピアランス・サージャリーとは、患者さんの見た目に関する悩みに寄り添い、機能の回復とともに外見の改善を通じて、その人らしい生活や社会参加を支える医療です。形成外科医は、生まれつきの病気、外傷ややけど、がん治療後の再建、美容医療など、さまざまな分野で専門的な教育と訓練を受けています。その幅広い知識と技術を活かし、患者さん一人ひとりに最適な治療を提供しています。
私たちは、見た目を整えることは単なる美容ではなく、患者さんの身体・心・社会生活を支える大切な医療であると考えています。
アピアランス・サージャリーは、傷や病気を治すだけではなく、患者さんが自分らしさを取り戻し、前向きに生きていく力を支える医療です。 形成外科は、患者さん一人ひとりの「こうなりたい」「こんな生活を送りたい」という思いに寄り添いながら、身体の健康だけでなく、心の健康、そして社会とのつながりまで支えていきます。
私たち日本形成外科学会は、誰もが見た目に関する悩みを安心して相談でき、自分らしく生きられる社会の実現を目指しています。
一般社団法人 日本形成外科学会
アピアランスに関するSpecial Interest Group
※形成外科で扱う疾患や症例などは、一般の方へ・会員の方へに詳しく掲載されています。
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