

瘢痕(=きずあと)の線維成分が過剰に増殖すると、ケロイドや肥厚性瘢痕と呼ばれる状態になります。ケロイドは隆起や硬さ、赤みなどが持続し、当初の範囲を超えて大きくなりますが、肥厚性瘢痕は、多くの場合時間とともに落ち着き、当初の範囲を超えて大きくなることはありません。
赤褐色に隆起した硬い腫瘤で、激しいかゆみや、痛みを伴うことが多いです。腫瘤の形が複雑で表面の凹凸が強いものでは、深部で感染を起こし、排膿を繰り返す場合もあります。
けがや手術が原因となることが多くあります。しかしBCG注射、にきび、虫刺されなどの、問題にならないような軽度の皮膚損傷でも、ケロイドが発生することがあります。同じような手術を行っても、ケロイドが発生したり、しなかったりしますが、その原因は不明です。
皮膚の色が濃い人種ほどケロイドになりやすいようです。
ケロイドをもつ家系は、もたない人よりケロイドになりやすいようです。
体の他部位に、落ち着くまで1年以上かかった瘢痕がある人、何らかのアレルギー素因がある人などは、ケロイドになりやすいと言われています。
特にありません。
5~30歳代に多くみられます。
様々なホルモンとの関係が指摘されていますが、はっきりわかっていません。思春期や妊娠中はケロイドが悪化しやすいと言われています。
好発部位は上腕外側、胸部正中、肩甲骨部、恥骨部、耳垂部です。陰嚢、眼瞼、頭皮などはケロイドになりにくい部位です。
ケロイドの治療は難しく、再発や悪化が多くみられます。多くは長期にわたる治療が必要となり、専門的知識を持った形成外科を受診することが望まれます。
ケロイド、肥厚性瘢痕の治療は保存的療法が第一です。外科的治療は保存的治療の補助手段と考え、手術を行っても保存的治療を早期から行う必要があります。安易な切除にて再発を起こすと、元のケロイドより大きくなってしまうこともあり、注意が必要です。