形成外科で扱う疾患


異所性蒙古斑

蒙古斑は生後1週から1ヶ月ころまでに、青いシミがお尻や背中の下部にみられるもので、胎生期の真皮メラノサイトの残存と考えられています。
日本人にはほぼ100パーセントにみられ誰でも知っている「あざ」のひとつですが、5,6歳までに自然に消失しさほど問題にはなりません。ところがまれに通常の部位以外にも蒙古斑がみられることがあり、これを異所性蒙古斑といいます。

異所性蒙古斑といえどもその大半は学童期までに消失することが多く、蒙古斑同様治療の必要はありませんが、なかには青いシミが学童期になっても残る場合があります。
しかしその大半は成人までに消えることが多く、放置しておいても結構ですが、衣服に隠れない露出部などは患者の精神的苦痛を緩和するために治療の対象になることもあります。

今日異所性蒙古斑の治療はQスイッチレーザー照射を行います。現在臨床にはQスイッチルビーレーザー、ヤグレーザー、アレキサンドライトレーザーなどが用いられ、レーザーの種類により多少の経過の違いが見られます。
いずれのレーザー治療にしろ治療中は痛みを伴うため、幼少時の治療には全身麻酔を要し、そのため入院が必要です。治療はおおむねうまくいきますが、場合により軽い色素沈着を残したり色素脱出をきたすこともあります。

なかなか消えない青いシミのなかにはまれに異所性蒙古斑ではなく青色母斑のこともあります。青色母斑のなかでも細胞増殖型と呼ばれるものは幼少時異所性蒙古斑と区別がつかないこともあり、治療法も異なるため、通常の部位以外にみられた青いシミは時々専門医の診察を受けることも必要でしょう。