疾患紹介~こんな病気を治します!


母斑、血管腫、良性腫瘍(1)

いぼ様あざ(脂腺母斑、表皮母斑)

いぼ様アザは、表面がゴツゴツした少し盛りあがりのあるアザで、皮膚表面の成分が平面状又は列状にもりあがる表皮母斑(図1)と、皮膚の色々な成分が混ざって黄~茶色のゴツゴツした面をつくる脂腺母斑があります(図2)。

脂腺母斑は、頭に出来ることが多く、生まれた時にはやや赤みのある髪の毛の生えない斑状ですが、年齢とともに見た目の感じも変化して、徐々に盛りあがっていぼ状になり、茶褐色へと変化していきます。

脂腺母斑の上に皮膚癌が出来る可能性があるため、ある程度の年齢で切除してしまうことが必要になります。

治療は、切除する手術が一般的ですが、頭に出来ることの多い脂腺母斑では、皮膚に余裕がないため、専門的な工夫が必要になることもあります。表皮母斑の場合、レーザーなどを使って母斑を削り取る様な手術を行うこともあります。

Pagetop

皮膚のできもの(粉瘤、脂肪腫、石灰化上皮腫、類皮嚢腫、耳下腺腫瘍、顎下腺腫瘍、異物肉芽腫)

皮膚のできものとしては、皮膚の下に出来た固まりで皮膚が盛り上がっているものをまとめましたが、実は色々な種類があります。治療はできものを摘出する手術になりますが、外来通院で出来るものから入院治療を要するものまでその種類によって変わってきます。

「脂肪のかたまり」とよくいわれるものには主に粉瘤と脂肪腫があります。粉瘤(図1)は、皮膚表面の成分が袋を作ってその中に粥状の垢や膿が溜まったもので、赤く腫れてしまうこともあるので、なるべく腫れる前に手術で取り除くことが望ましいと考えられています。

脂肪腫は脂肪細胞が大きくなったものですが、筋肉内の深いところに出来ていたり、稀に悪性のものもあるため、きちんとした検査を行った上で必要に応じて摘出術を行います。

子供の頃に比較的多く出来るものには石灰化上皮腫があり、毛穴の一部から出来ると言われています。目の周りに出来る粉瘤に似たできものには類皮嚢腫があり、奥が深いので入院治療が必要な場合があります。

また、耳の前に出来るできものの中には、よだれを作る耳下腺から出来る耳下腺腫瘍があり(図2)、正常な耳下腺も含めて切除を行う大がかりな手術が必要となります。

Pagetop

黒あざ(色素性母斑、母斑症)

図1:黒アザの性状(皮膚の表面近くに母斑細胞が集まる)
図1:黒アザの性状
(皮膚の表面近くに
母斑細胞が集まる)

黒アザは、母斑細胞が皮膚の表面近くに集まって色素を作るためにできる褐色又は黒色に見えるアザです(図1)。

「ほくろ」といわれる小さなものから(図2)、大きな拡がりをもつ「母斑」といわれるものまであります。黒アザは皮膚癌(メラノーマ)の出来はじめと見分けがつきにくいものもあるので注意が必要ですし、生まれつきあるとても大きなもの(図3)からは癌が出来る可能性もあります。

「母斑症」といわれ、遺伝や他の病気と同時に黒アザが生じるものもあり(ポイツ・イエガース症候群 、神経皮膚黒皮症など)、その診断には専門的な知識や検査が必要になります。

治療には、癌であるかどうかの見極めが大事で、時には一部を切り取って組織の検査をする必要があります。良性のものであれば治療の方法は様々で、電気やレーザーでアザを薄くしていく方法とメスで切り取る方法に大きく分かれます。大きなものは何回かに分けて手術をしたり、皮膚を移植したり、周りの皮膚を拡げたりと色々な工夫をしなくてはならないことが多く、専門的な治療が必要になります。

Pagetop

赤あざ(単純性血管腫、いちご状血管腫)

図1:赤アザの性状(皮膚の異常な血管のかたまり)
図1:赤アザの性状
(皮膚の異常な血管のかたまり)

赤アザは、皮膚の血管が異常に拡がったり、増えたりしてできるアザです(図1)。

皮膚表面に同じ様に拡がるものは「単純性血管腫」と呼ばれるものが多く、額の真ん中やまぶたの内側に出来るサーモンパッチと呼ばれるものの様に(図2)、部位によっては自然に消えるものもあれば、長い経過で少しずつ盛りあがるものもあります。顔の半分が赤アザになるものにはスタージウエーバー症候群と呼ばれるものがあります(図3)。

また、生まれてからすぐに盛りあがるものには「いちご状血管腫」と呼ばれるものが多く(図4)、以前は様子をみていれば自然に小さくなるとして治療されないこともありました。しかし、生まれてすぐに急速に大きくなるものもあり、特に目のまわりのものでは視力低下をきたすなど様々な障害を生じる可能性があるため注意が必要になります。

治療には、色素レーザーが適応になる場合が多いですが、いちご状血管腫の場合、ステロイドを用いた治療が必要になることもあり、特に大きくなることが予想されるものには、早めの積極的な治療が必要となります。治療のタイミングやその方法など総合的な判断が必要になります。

Pagetop